(2020.6.04 修正)
昨日の朝日新聞に、教職員が全国で1200人ぐらい不足しているとの記事が載りました。理由は、非常勤講師、常勤講師、臨時採用の職員のなり手がいないということみたいですが、それに頼ってきた行政に原因があるようなことを書いていました。
団塊世代の大量退職、氷河期時代のロストジェネレーション、そして、少子化+新採用者希望の減少等々、教職員不足に対して社会全体がそのような流れになっているようです。
この流れはしばらくは続くでしょう。一度流れ始めたら、止めるのはなかなか難しいものです。でも、気付いてくれたので、画期的というか、とても良い方向に進んでいます。誰にも知られずにひっそりとなんていうのは辛いですから。
教員不足問題 現場から実感する
あくまで、私の見聞きする周りの現場ということになりますが、
おおむね、記事の通りだと考えて良いかと思います。
ただ、現実はその3倍ぐらいじゃないかな……いえ、もっと多いかも。
各学校は教員数がマイナスでやりくりしている状態です。
産休や育休なんかは、日本全体にとって、喜ばしいの一点です。
みんなでサポートしようという気持ちになれます。
問題は病休です。身体の病気も仕方ありません。ゆっくり休んでほしいです。
私が問題視しているのは、精神疾患です。
これが増えているというのが私の見解です。
退職する場合もありますし、踏ん張る場合もあります。
退職する場合は、補充されることになります(これも足りてませんが)。
退職せずに在籍する場合は、休職なので補充されません。
休んでいる間は、残っている職員でやりくりします。
最終的に子ども達にしわ寄せがいくということになりますが、
私はやっぱり教職員に一番大きなしわ寄せがいくという認識です。
どうしてこんなことになったのでしょうか・・・。
教員不足問題の原因 解決は今のところ遠い…
きっと、色々と間違えてきたんでしょうね。
時代の流れには逆らえないので、仕方ない面もあるんですが、少し厳しい言い方をすれば、みんなを引っ張っていくリーダーたちが自分の頭で考えないからだと思っています。リーダーというのは、学校長ではありません。もっと上の行政レベルです。
教員免許更新制度
長期休業中の勤務態勢
人事異動の横暴化
少人数学級の実現回避
などなどなど・・・・
全部様々な理由とその背景があることは知っていますが、ひとくくりにすると、企業と教育を混同して考えている政策を正しいと鵜呑みにしているということです。
教育は国家百年の大計です。
そして、教育は人によって成り立ちます。
さらに、営利はなく、先行投資で、ほとんどを人材に頼り切っています。
頼って、頼って、頼りまくっているのに「ありがとうね!」と言わず、「もっときちんとしなさいよ」って言っているように思えます。そして、がんばらせすぎて精神的に弱ってしまったので、よく分からないことを言い出してちょこまかそうとてします。
「もう、(心が)つかれちった。」
と言っているのに、
「じゃあ、早く帰るように、全体で取り組みましょう。」
なんて提案します。
「そんなこと言ったって、仕事が減るわけじゃないんでしょ?」
「まあ、そうだね。だけど、早く帰ってゆっくりしなさい。」
「だ、だから、仕事は無くなる訳じゃないんでしょ?」
「・・・まあ、そうだね。」
みたいな感じです。
私の見たところ、学校の先生はまだまだ眠っている力があります。だけど出せないのです。だって、「ありがとう!」って感謝を忘れてしまっているから。
教育行政も、管理職も、保護者も、みーんな「先生、いつもありがとう!」って言ってさえくれれば、先生たちは何度でも立ち上がれるのです。それが教員不足を解決する活路になるのではないかと考えています。
愛のある教室が子ども達を育てるように
愛のある教育行政で先生達を育てないと解決はほど遠いだろうなぁ~。