物を買うと所有できます。所有とは自分の物ということです。よくよく考えてみれば、物であっても所有できるということはないのですが、一時的にではあっても「自分の物」みたいな感じにはなれます。しかし、絶対に所有などできっこないことについて、ごくごく気軽に徒然なるままに書いてみます。
所有できない
最初に結論から言いますと「自然なるもの」は絶対に所有できません。
物質なら一時的に所有できるのですが、自然は無理です。
綺麗なお花が咲いていたとします。
家に持ち帰って飾りたくはなるでしょうけれども、その場所から移動した瞬間からその花は枯れてゆくでしょう。
虫を捕まえて虫かごに入れて持ち帰り、翌日に屍となっていたと言う経験を男の子は幼少期にしています。
ペットはどうでしょうか。鳥は鳥かごへ入れますが、もう自由に羽ばたいていたころの生き生きしていた感じは見ることができません。わんちゃんだってねこちゃんだって、従順だったりはしますが、基本的には自由です。自由ということは所有できていないのです。
小さな自然でさえ所有することは不可能なのですから、まして大きな自然など、所有することについて想像すらしません。
雲を自分の物にしたいとか、川を自分の所有物にしたいなど思わないでしょう。
「自然なるもの」は自然の中に在ることで自然なのです。
そして、所有できない自然を所有した瞬間から不自然となり、自然ではなくなってしまいます。だから、自然を自然のままに所有することはできないのです。
できることはひとつしかありません。自然は自然のままそっとしておくことです。
そして、その恩恵を受けて楽しませてもらうということでしょうね。
人は自然
人は生きています。生命のあるものは全て自然です。
だから、人も所有などできっこありません。
所有しようとしたら、不自然になるという単純な理由で嫌がられます。
奴隷制度は人を所有しようとする制度でしたので歴史が裁きました。
歴史を眺めてみれば、独立戦争なんてしょっちゅう起こっていたと気づきます。
自由を求めて人は戦い続けてきたのです。
でもね、どうも人は人を所有できると思っているふしがあると、思うことがあるのです。自分の思い通りにしたいって、色んなところで見聞きします。
一生懸命頑張ったら所有しているつもりにはなれるかもしれないけど、自然なんだから所有は不可能なんです。所有した瞬間から人だって本来の生き生きした感じを失います。
だからもし、誰かを所有したいと思ったら気をつけてください。
嫌がられちゃいますよ。
例えもし、所有できた感じができているのなら、危険だと認識してください。
それは錯覚であり、幻覚であり、幻です。
人は自然なので、所有は不可能です。
できることは、所有なんて考えずに共に楽しむことです。
そのことが本当に理解できたら、きっと人間関係で問題だと思っていることの半分くらいは消滅します。