Nayunayu先生 ~愛のある教室~

現場教師の24年間の実践理論

健康の秘訣 第3回 ~良質な睡眠の方法5選~

 健康シリーズ3回目は「睡眠」です。誰でも大抵は毎日している睡眠ですが、めちゃめちゃ奥深いのです。この謎の多い睡眠に関して、私の知っていることを全部説明するには、1冊の本にしても足りないくらいの量になってしまいます。ですから、今回は、ごくごく簡単に「健康」との関連だけ説明します。そして、どうすれば「良質な睡眠」ができるのかという具体的な方法も紹介します。

 

1 睡眠の重要性について

 一日の1/3は睡眠の時間です。

 人は食べなくても水さえ飲めば相当生きていけますが、睡眠は3日間もしなければ深刻な事態に陥ります。ある書籍で読んだのですが、一番残酷な拷問は「眠らせないこと」だそうです。人は3日間寝かせられなければ狂ってしまうようです。

 睡眠はしなければ大変なのは実感として理解しやすいと思いますが、寝ている間に身体は何をしているのかについては知らない人が多いと思いますので、まずはその辺りから説明します。

 

①身体の修復作業

 人は眠ることで意識状態から無意識状態になります。

 無意識状態というのは、思考というものが全く働かなくなることです。

 思考や意識、意志というのは、実は身体の全細胞へ影響を与えています。

 気持ちが沈んだら身体がだるくなったり、楽しいことをやっていると元気になったりする経験があるでしょう。身体は休みたがっているのに、無理をして働き続けるというのも思考や意志のなせる技ではありますが、大切なポイントは、身体は眠りたがっていたとしても眠らせない、つまりは拷問状態にすることができるのです。

 身体は言葉を発しませんが、様々なサインを出しています。そして多くの人々はそのサインを無視し続けています。

 しかし、例え意識上は無視されたとしても、身体は眠ることで意識を排除して無意識状態になれるわけです。すると、身体の全細胞は思考や意志の邪魔を受けないで、身体の修復作業に専念できるとうわけです。

 風邪を引いたら発熱して身体がだるくなって横になりたくなるのは、とても理にかなっているのです。食欲が無くなるのも同様で、消化にかかるエネルギーを節約して回復にまわそうとする身体自身がもつ大いなる智慧なのです。

 

②心の浄化作用

 先ほども述べたように、思考や意志というのがぐちゃぐちゃしています。

 一般的にはストレスと呼んでいますが・・・。

 これを寝ている間に浄化し、リセットする作用があります。

 だから、寝起きがすっきりしている人は大丈夫です。逆に、寝起きですらモヤモヤしているのなら、リセットしきれていないので危険です(浄化しきれないほどのモヤモヤをもっているということ)。

 ちなみに、夢は同じ原理で働いていますので、心がモヤモヤしているのなら、夢をたくさん見ますし(夢を見ることで浄化している)、モヤモヤが少ないのなら夢は少なくなります。

 最終的に悟りの境地に至ると、夢は見なくなるそうです。それはそれで寂しいですが・・・。

 

③精神面を含めた成長作業

 ご存じの方も多いと思いますが、人は寝ている間に様々な成長ホルモンが分泌されます。「寝る子は育つ」という諺があるように、身長の成長も寝ている間だし、細胞の新陳代謝も寝ている間です。精神面においても同様です。これは、先ほどの内容からすれば当然のことで、無意識状態になることで、身体の智慧に任せているのです。

 すると、次のような事が理解できるはずです。

 小さな子ほど睡眠時間が必要であるという事実。お年寄りはもう身体の成長は止まっているので、成長という観点からはそれほど睡眠時間は必要ないという事実。

 つまり、必要な睡眠時間は年齢とその人の状態によって変わるということです。

 

 まだまだありますが、「睡眠は重要である」ということを理解していただければOKなので、次に進めることにします。

 

 

2 良質な睡眠をするための具体的な方法5選 

 ※まず基本中の基本ですが、布団で眠ってください。

 

 これから紹介する良質な睡眠をするための具体的な方法は、それぞれきちんとした理由があるのですが、今回の健康シリーズの記事では、概要だけを端的に説明することにしていますので、ごくごく簡単に紹介します。理由は分からなくても、とりあえずやってみると効果が実感できると思います。ただし、その人に合っている方法というのがありますので、やってみて、自分に合ってるなーと思うことを採用してみてください。

 

①眠っている時間を1.5時間か3時間の倍数に設定する。

 眠りの波長の話です。人は眠るとき浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)の波があります。浅い眠りは意識がまだ働いている状態。深い眠りは意志が介在できない領域です。

 これは人によりますが、大抵は1.5時間の小さな波と3時間の大きな波で眠っています。浅い状態で起きると心地よく目覚めることができ、深いときに起こされると不快です。ここで、人によるということについても少しだけ説明します。

 心にモヤモヤが多いと、なかなか眠れないということが起きます。これは実際に眠れていないということもありますが、眠りが浅い状態が長く続いているとも言えます。つまり、心の浄化作業に手間取っているのです。そして、睡眠時間という言う時、実は深い眠りの総量だけが睡眠時間です。

 その結果、ショートスリーパーという、非常に短時間睡眠であっても、めちゃめちゃ元気な人がいるという原理も説明できます。それは、レム睡眠状態が短く、すぐにノンレム睡眠に移行できちゃっている人ということです。つまり、心のモヤモヤが少ない人です。

 ちなみに、無呼吸症候群というのは、無呼吸状態により、深い眠りができていないのです。その結果、寝ている時間は長いのに、本当に眠れている時間は短い。だから日中も眠たいのです。

 

②お風呂に入ったて身体をすっきりさせた後、ちょっと時間をおく。

 お風呂で身体を温めますが、この温かい状態は睡眠に適していません。少し冷えた状態が良いのです。ですから、お風呂から上がって、身体がホクホクしている状態で寝ようとしてもなかなかうまくいきません。寝苦しいのです。

 

③心を静めるリラックスや瞑想の実践

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 こんな状態では良質な眠りは期待できません。

 先ほども述べたように、心のモヤモヤはレム睡眠によって浄化されますが、浄化しなければならない量が多すぎるので、ノンレム状態に移行する前に睡眠にかけられる時間が終了してしまいます。

 ですから、眠る前に、ある程度すっきりさせておくと良いでしょう。

 その具体的な方法として、眠る前のリラックス状態です。

「リラックスとは何か」ということは奥深いので、とりあえずお茶でも飲んで、のんびりすればOKです。あっ、リラックスと言っても、刺激的なテレビとかは駄目です。激しいロックミュージックなども適しません(クラシックみたいのならOK!)。

 一番のお勧めは瞑想ですが、瞑想そのものが奥深いので、瞑想の仕方や理由については割愛します。

 

④枕を良い物に変える(自分にあったもの)。

 本当は布団そのものやベットならマットレスそのものなのですが、これはお金がかかりすぎるし、手間もかかります。

 そこで、せめて枕を変えてみるということです。

 私がお世話になった整骨院の先生が枕の重要性を説いていました。

 整体において、「首」はとても重要だということ、そして枕があっていないと首から歪みが生じるということでした。心地よい眠りは身体が心地よいと感じなくてはならないのです。

 

⑤寝る前に「感謝の時間」を設ける

 眠っている間にホルモンが分泌されます。感謝すると、感謝に対応したホルモンが分泌されるという理屈です(オキシトシンとかでるそうです)。

「そんなこといったって、感謝することなんてなかったよ。」と言う人がいるかもしれません。不平や不満が多いとそう言いたくなる気持ちは分かります。しかしね、不平や不満が多いというのは、根本的に感謝が足りていないのです。感謝できることは実は無数にあります。

 感謝はとりあえずは技術です。

 感謝出来ることを探して、当たり前だと思っている事が、実は当たり前ではなくて有り難いことだと、思えなかったとしても言葉の力を借りて、とりあえず技術として感謝してみてください。

「今日も暖かい布団で眠れることに感謝します。」とか「今日も五体満足の身体で過ごすことができて嬉しいです。」とか「今日も仕事ができてありがたいです。」とか、何でもいいです。

 感謝に関しては、以前に書いたので関連で載せておきますね。

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3 良質な睡眠ができたかどうか・・・

 良質な睡眠ができたのかどうかは、自分ではなかなか分かりにくいです。

 理由は、毎日のことなので常習化しているため、違う状態を感じることが難しいからです。本当は良質な睡眠が出来ていなかったとしても、それが毎日だと「別にその状態で生きてきたのだから、問題ないよ。」と思ってしまいます。

 そこで、最後に、良質な睡眠ができたときのバロメーターをひとつだけ紹介します。それは、起きた時に気分が爽快かどうかです。

「うーん、よく眠った。気持ちいーな-。」という状態であれば大丈夫です。最初に述べたように、眠っている間に何をしているのかを考えれば分かります。

 身体の修復作業、心の浄化作業、成長作用の全てが起こるなら、寝起きはすっきりするしかないわけです。

 よく「自分は寝起きが悪い。」という人がいて、それをあたかも性格や遺伝、血圧のせいにして、仕方ないとあきらめていますが、良質な睡眠は誰でもできるように人は創られています。

 

 健康は「運動」「睡眠」「食事」の総和です。

 今回の記事を読んで、ひとつでも実践していただいて、少しでも実感していただけると役に立てたということなので嬉しいです。簡単に書こうと思ったのですが、かなり長くなってしまいました。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。