Nayunayu先生 ~愛のある教室~

現場教師の24年間の実践理論

身長が伸びるためのある仮説

 つい最近、ああ、そうか!とひらめいたことがありますので、お裾分けです。身長がもっと高くなりたい!と願っている人に、ある仮説をプレゼントします。仮説ですから確証はありませんが、様々な角度から考えると、おそらくあっているはずですから。

1 身長が伸びるための一般的な理論

 よく遊び、よく食べ、よく眠ること。

 これが一般論です。そして、間違いはないでしょう。

 ただし、これを否定します。間違いはないけれども間違っているという矛盾するような内容ですが、理解すれば矛盾していないことが分かります。

 

 私の受け持っている子の1人は、今クラスで一番背が大きいです。

 もちろん、親からの遺伝もあるでしょうけれども、それにしても大きい。

 その子は、肉を食べません。肉を食べないどころか、けっこう少食です。そして夜更かしをしていて、反抗的で、ゲームが大好きで、不平や不満を言いまくるような子ですが、クラスで一番背が高いのです。体つきもがっしりしています。

 これをどう考えるのか。

 一般的に言われている事は全てやっていないにもかかわらず、身長が伸びまくっているのです。

「変だなあ~、身長が伸びるためには成長ホルモンというのが・・・」と考えたとき、ふと「ああ、そういうことか。」と妙に納得しました。

 成長ホルモンが大量に分泌される時間というのが科学的に証明されています。それが夜です。何時だったかは忘れませしたが、きちんと早寝・早起きをしていると、ばっちりヒットします。寝ている間に成長ホルモンが出るというので、睡眠時間が重要だということです。

 ところが、私の受け持っている別の子は、きちんと早寝・早起きしているにもかかわらず、クラスで一番背が低いです。もちろん親からの遺伝も関係していそうで、成長期には個人差がありますから、まだその時期に来ていないという側面もあります。しかし、それでも一般的な5年生より明らかに低いです。

 これらを「遺伝」とか「時期」で片づけるのは簡単ですが、どうもそれだけで片づけてはいけないという直感めいたものがあるのです。

 では、この2人に決定的に違うのは何かと考えたとき、ハチャメチャなのに身長が伸びまくっている子は、自分の気持ちに正直なんです。生活をきちんとしている子は、周りの目を気にして、劣等感がかなりあります。

 つまり、精神面においては、きちんとしていない子の方が良好であり、きちんとしている子は不良好であると言えます。表面上は、きちんとしていると良いのですが、精神面の自然という側面から見れば「不自然」なんです。

 すると、身体はきちんと反応してくれますので、きちんとしている子は緊張状態で過ごしていることになり、その場合、成長ホルモンは分泌しません。交感神経と副交感神経という理解で良いと思いますが、要は血流そのものが変わります。寝ているから大丈夫なのではありません。眠りの理解が必要です。眠る前に緊張状態だと、成長ホルモンが分泌するような良質な眠りにはならないのです。分泌量として微弱でしょう。

 

2 身長が伸びるための仮説

 食事、運動、睡眠は大切です。それは否定しません。

 しかし、それだけで、外側だけを整えたからといって、成長ホルモンが分泌されるわけではない。精神的な健康があって、食事や睡眠などの効果がきちんと反映されるものだというのが私の理解です。

 そして、成長ホルモンに関して言えば、基本的生活と精神面はどちらが大きな影響力があるかと言うと、実は精神面ではないかという仮説になります。

 ですから、もし「身長を伸ばしたいな~」と思っているのなら、精神面において自己肯定感を育むということになるでしょう。たとえ自己否定感がたっぷりあったとしても、自分のやりたくないことはやらないだけで、かなりの効果があるのではないかという仮説に至ったのです。

 

 繰り返しますが、遺伝の問題と成長期の個人差問題がありますから、身長が伸びる時期というのは人それぞれです。今伸びないからといって、将来も伸びないということではありません。そして身長が伸びた方が良いということでもありません。

 ただ、これまで一般的に言われている理論だけでは説明ができない現象に、精神面を加味して考えると、理論として完成するのではないかということです。

 そして、実は「食事」「睡眠」「運動」に「精神面」を加えたとしても理論としては完成しません。それ以外に、普段の生活様式(空気の良さとか考え方とか様々な要因)も起因するはずです。人は人には理解できないほど複雑に作られていますから、その作用についても絡みあっており、すべてが繋がっており、連動しています。

 ですから私の仮説も不十分で、1つの側面を言っているに過ぎません。しかし、それでも一般的な理論だけで身長が伸びるわけではない、もっと全体性として人の身体を考える必要があるという1つの布石にはなれると思います。

 

3 おわりに

 人はおおよそ20年ぐらいかけて身長が伸びます。その時期に、きちんと生活すると共に、精神面においても邪魔をしないこと。これで成長ホルモンがきちんと分泌されるはずです。

 ちなみに、食事に関して言えば、「肉」をなるべく食べないことは、身体の邪魔をしないということになります。これは食事療養の分野になりますので、今回は割愛しますね。詳しく知りたい人は「肉、食べない、健康」みたいなキーワードでぐぐってみると、すぐに出てきます。是非、調べてみましょう。

 

 人の身体って、本当にすごいです。

 最近、本当に実感としてそう感じるようになりました。

 すでに中年ぐらいな人の身長は、おそらくもう伸びませんが、成長期にある人は、さらに伸びますから、成長ホルモンにアクセスすると良いでしょう。

 毎日楽しく生活することが、最大のポイントですよ。